社会的相互作用を通じた感情共構成の計算モデル
複数のエージェントが社会的相互作用を通じて感情カテゴリーを共構成(co-construct)する過程を、集合的予測符号化(Collective Predictive Coding)やメトロポリス・ヘイスティング名付けゲームを用いて計算モデル化する研究。マルチモーダル深層生成モデルを基盤として、身体性をもつエージェント間で感情の記号がどのように創発し共有される …
感情・意識・創造性といった人間の「心」の働きは、何によって支えられているのでしょうか。私たちはこの問いに対し、計算モデルとロボットを通じて「作ることで理解する」構成論的アプローチで取り組んでいます。
予測符号化や能動的推論(Active Inference)、集合的予測符号化(Collective Predictive Coding)などを理論的な道具として、身体的・社会的な相互作用を通じて感情がいかに発達し、社会的現実がいかに共有され、創造性がいかに駆動されるか、そしてクオリア・意識を情報構造としてどう捉えられるかを、計算モデル・ロボット・マルチエージェントシミュレーションを用いて明らかにすることを目指しています。感情の計算モデル・社会的現実の計算モデル・創造性の計算モデル・クオリア/意識 という4つの下位領域に分けて研究を進めています。
複数のエージェントが社会的相互作用を通じて感情カテゴリーを共構成(co-construct)する過程を、集合的予測符号化(Collective Predictive Coding)やメトロポリス・ヘイスティング名付けゲームを用いて計算モデル化する研究。マルチモーダル深層生成モデルを基盤として、身体性をもつエージェント間で感情の記号がどのように創発し共有される …
乳児期の触覚優位性(tactile dominance)に着目し、視覚・聴覚・触覚のマルチモーダル相互作用を通じて感情がどのように分化・発達するかを構成論的にモデル化する研究。確率的生成モデルにより、養育者との身体的・社会的相互作用を介した感情カテゴリーの発達過程を再現し、感情の構成的理解を目指しています。
能動的推論(Active Inference)・自由エネルギー原理に基づき、ロボットと人間とのマルチモーダルな感情コミュニケーションを計算論的にモデル化する研究。エネルギー最小化を介したロボットの能動的知覚と、メンタルシミュレーションに基づく感情推定・表出を統合し、ロボットが他者の感情を読み取り応答する枠組みを構築しています。
社会的コミュニケーションを介したアロスタシス(事前的な恒常性維持)に基づき、感情をはじめとする「社会的現実(Social Reality)」がエージェント間でどのように創発し共有されるかを計算モデル化する研究。動的解釈項を導入した社会的アロスタシスモデルを通じて、社会的相互作用と内部状態調整の相互作用から情動的意味が形成・共有される過程を構成論的に明らかにす …
能動的推論(Active Inference)を統一的な枠組みとして用い、エージェント間の相互作用から社会規範がどのように形成・維持されるか、また同じ予測的処理が規範からの逸脱としての創造的行動をどのように生み出すかを計算モデル化する研究。同調(conformity)と創造性(creativity)の弁証法的関係を一つの予測的枠組みで捉えることを目指していま …
母子相互作用に代表される非対称な社会的相互作用を題材に、集合的予測符号化(Collective Predictive Coding)に基づいて心(内部表現)の同期がどのように成立し、そこから社会的現実が創発するかを計算モデル化する研究。構成論的情動理論を踏まえ、ホメオスタシスの共調整(co-regulation)を通じた動的な表現同期のメカニズムを明らかにす …
集合的予測符号化(Collective Predictive Coding)の枠組みに立ち、複数のエージェントが 分散的に 世界モデルを学習しつつ、相互作用を通じて コミュニケーション記号 を創発・共有する仕組みを計算モデル化する研究。集合的世界モデルが言語的伝達や協調行動の基盤として機能する条件を明らかにすることを目指します。
Csikszentmihalyi の「創造性のシステムモデル」(individual・field・domain の相互作用)を、生成AIで駆動される複数の人工エージェントによる in silico シミュレーションとして実装し、創造性が社会システム上にどう創発するかを構成論的に明らかにする研究。さらに、AI音楽における生成戦略と評価選好の共進化 …
人間との対話を通じてユーザの感性的な選好(preference)をその場で推定し、それを反映しつつ多角的な創作提案を行う共創的(co-creative)音楽生成の研究。In-Context Learning / In-Context Preference Learning により、追加学習なしに価値基準を取り込み、人とAIが協働して新たな音楽表現を生み出すこ …
敵対的生成ネットワーク(GAN)を活用し、学習データの単純な再現を超えた創造的なデータ生成を行う枠組みを提案する研究。生成器と識別器の競合的学習を通じて新規性のあるサンプルを獲得する仕組みを構築し、ロボットや人工エージェントにおける創造的振る舞いの計算的理解を目指しています。
複数のエージェントが相互作用を通じて獲得する 共有表現 の構造を、統合情報理論(IIT)など情報理論的アプローチで明らかにする研究。表現が「個別の頭の中にあるもの」から「複数の頭にまたがって共有されたもの」へと変化する条件と、そのときの情報構造の特性を、計算モデルとシミュレーションを通じて検討します。
感情・クオリアといった主観的体験の構造と、エージェント集団における言語の創発過程との 双方向的な影響を構成論的に明らかにする研究。記号創発システムの枠組みを用いて、内的な感情・クオリア構造が言語をどう形作り、共有された言語がまた個々の体験構造をどう再構成するのかを、計算モデルを通じて探究します。
動画刺激によって人間とマルチモーダル大規模言語モデル(LLM)に喚起される 高次元の感情構造 を相互に比較し、両者の対応関係を計算論的に解明する研究。主観的体験としての感情の構造が、生物・人工の異なる知能の間でどの程度共有・対応しうるかを明らかにし、感情クオリアの構成論的理解に資することを目指しています。